【ケーススタディ】自社サイトにAI検索被引用診断をかけたら「未整備」だった話

私たちBallastは、AI検索経由の集客支援(GEO診断)をサービスとして提供しています。今回、そのサービスを実際の案件と同じ範囲(プレミアムプラン:診断+複数コンテンツ執筆+構造化データ実装ガイド)で、自社サイト(このai-shijochosa.com)に適用しました。結果を隠さずお見せします。

なぜ自社に適用したのか

Ballastは現時点で、公開できるほどの受注実績を持っていません。その代わり、私たちが提供する診断・改善提案を、まず自分たち自身に適用し、結果を良し悪し含めて公開することにしました。「実績がないなら、まず自分に試して見せる」という発想です。これは口だけの方針ではなく、実際に80,000円のプレミアムプランと同じ作業範囲を、同じ手順で実行した記録です。

一般的なGEO対策会社の診断は、診断結果を社内資料やPDFの形でクライアントにだけ渡し、外部には公開しないケースが多いようです。それ自体は自然なことですが、外部から見ると「本当に効果のある診断が行われたのか」を確認する手段がありません。私たちは今回、自社を対象にすることで、診断結果からその後の改善作業まで、全ての過程を包み隠さず公開する形を取りました。これによって、私たちのサービスが実際にどのような粒度で行われるのかを、発注前に確認いただけるようにしています。

診断結果:8項目中、正式スコアは4.0/8(50%)

私たちの診断ツールは8項目それぞれを「できている」「一部できている」「できていない」の3段階で判定し、即座に簡易スコア(できている件数のみ)を表示する仕様になっています。今回、単純な「できている」件数は3項目でした。しかし「一部できている」の2項目に0.5点を与えて正式に計算し直すと、合計4.0/8=50%=「要改善」となります。診断ツールが即座に表示する簡易スコアと、正式な加重スコアにズレがあったこと自体も、今回の発見の一つです。この診断ツール自体の粗さは、今後の改善課題として認識しています。

見つかった具体的な問題(4点)

1. 出典の明記(できていない)
全16記事中15記事が、「出典」「調査によると」「統計」等の言及を持ちながら、外部ソースへのリンクが0件でした。本文中で「実際に確認したところ」と書きながら、確認先へのリンクがないという状態です。例えば、補助金制度に関する記事では「実際に中小機構『補助金活用ナビ』で公開されているスケジュールを確認したところ」という一文がありましたが、この「補助金活用ナビ」という固有名詞にリンクが張られていませんでした。読者(あるいはAI)からすれば、本当にそのページを確認したのか、確認したとしてどこを見ればよいのかが分からない状態です。私たちは、実際に中小機構・中小企業庁の公式ページのURLを一つずつ調べ直し、該当箇所に紐づけました。

2. 定期更新(できていない)
全18記事中12記事が、約2.5〜3ヶ月間、内容面の更新がありませんでした。2026年8月22日に一度サイト全体のCSS(見た目のスタイル)を一括更新した際、この操作が全記事の「更新日時」を書き換えていたため、記録上は「最近更新された」ように見えていましたが、実際の本文は6月時点のまま変わっていませんでした。これは特に補助金・助成金のように、金額や締切日が年度ごとに変わる分野では実害につながりかねません。実際、私たちが公開している別の記事では、2026年度の制度改定・締切変更を扱っていますが、その他の6月公開の記事群は、この改定前の情報のまま止まっている可能性があります。

3. 構造化データの中身(実装はされているが、値が壊れている)
構造化データ(Schema.org)自体は、WordPressのSEOプラグイン(Yoast SEO)によって既に自動実装されていました。しかし実際にJSON-LDの中身を1件ずつ確認したところ、記事の情報量を表す`wordCount`という項目に「6」という明らかに誤った値が入っていました。実際の本文は約1,200字あります。

原因を調べたところ、この値は記事の「抜粋(excerpt)」欄という短い自動生成テキストから算出されていました。抜粋欄の内容を、英語圏を前提にした「空白区切りで単語数を数える」ロジックにかけているため、単語の区切りに空白を使わない日本語では、実質的に正しくカウントできていなかったのです。「構造化データを実装しているか、していないか」というチェックリスト的な二択の質問だけでは、この種の「実装しているが中身が壊れている」という第3の状態を見つけることはできません。

4. 専門家監修・著者情報(一部できている)
運営者情報ページ自体は存在しますが、個別記事にバイライン(執筆者名の表示)がありませんでした。私たちは今回、個人名を出さず「Ballast」という組織としての検証可能性(実際の診断結果・改善記録の公開)で補う方針を選びました。この判断が正しいかどうかは、今後の反応を見ながら検証していきます。

残り4項目の判定内容も、隠さずお伝えします

「できている」と判定した2項目についても、根拠を明記します。

5. 具体的な数字(できている)
記事内に「最大9,000万円」「2026年9月30日締切」等、具体的な金額・日付が豊富に含まれていました。「大幅に引き上げ」ではなく実際の金額を、「近日中」ではなく実際の日付を書く、という基本を徹底できていた項目です。

6. Schema.org構造化データ(できている、ただし4章参照)
実装自体はされていましたが、前述の通り値の中身に問題があったため、「できている」の判定は形式面に限られます。

「一部できている」と判定した2項目についても補足します。

7. 著者・運営者情報(一部)
既に4章で述べた通りです。

8. 結論先出しの構成(一部)
記事の冒頭2段落で要点を提示する構成にはなっていましたが、末尾に「まとめ」という結論を重ねて置く、従来型の起承転結の型も併存していました。AI検索向けには、この「まとめ」を冒頭により近い位置に移動する、あるいは冒頭の要点をより明確にする余地があります。

改善の優先順位(根拠つき)

見つかった課題をやみくもに全部同時に直すのではなく、コスト・効果・リスクを踏まえて順序をつけました。

第1優先:出典の明記。理由は、コストが最も小さく(本文の主張自体を変えずリンクを足すだけ)、虚偽・誇張のリスクもない(既にある記述を裏付けるだけ)ためです。

第2優先:構造化データの値の修正。既に実装済みの土台があるため、抜粋欄への手動入力等、比較的軽い対応で改善が見込めます。

第3優先:定期更新の仕組み化。個別記事を直すより先に、「どの記事から見直すべきか」を機械的に判定する仕組みを作る方が、長期的には効率的だと判断しました。

第4優先:一次情報の確保。これは実案件が蓄積しない限り本質的には解消しないため、優先順位としては最も低く、時間をかけて取り組む構造的な課題として位置づけています。

実際の進め方(今回たどった手順)

私たちがプレミアムプランのご案内で謳っている進め方は「ヒアリング→現状診断→コンテンツ作成→納品・ご説明」の4段階です。今回、自社が依頼主であるため聞き取りの相手はいませんが、それに相当する作業として、対象サイトの全ページ・全18記事を実際に取得し、8項目それぞれについて機械的に確認できる範囲は実データで、確認できない範囲(専門家の実務経歴の有無等)は目視で判定しました。診断結果をもとにギャップレポートと構造化データ実装ガイドの2文書を作成し、並行してAI引用向けの新規コンテンツを2本執筆しました。最後に、直せる範囲はその場で修正し、直せない範囲は「直せていないこと」として正直に記録する、という順序で進めました。

今後の検証計画

記事を書いて終わりにせず、実際にAIに引用されるかを確認する仕組みも用意しました。毎日決まった時刻に、外部の検索エンジンにこのサイトの記事が登録されているかを自動確認し、変化があった場合のみ報告する運用を2026年9月4日から開始しています。インデックスされたことと、実際にAIに引用されることは別の到達点であり、この2つを混同せずに追跡していく予定です。結果は今後の連載で報告します。

続報:実際にAIへ質問して検証しました

この記事の公開後、実際にPerplexity・ChatGPTへ「GEO対策とは」「安く相談できるGEO対策会社」等の質問を5回投げ、監査グレードの手法(複数回試行・監査証跡の記録)で検証しました。結果、5回とも当サイトは引用されず、特に「安く相談できる会社」という発注検討シーンでは競合5社が具体名で紹介されました。この結果を踏まえた分析は別記事(料金モデル比較)にまとめました。

その場で直したこと

  • 出典が欠けていた記事の1本(補助金制度の最新動向)に、実在する一次情報源(中小機構「補助金活用ナビ」・中小企業庁)へのリンクを計3本追加し、WordPress REST API経由で反映を確認しました
  • 運営者情報ページに、この診断結果を隠さず公開する新しいセクションを追加しました
  • 診断で見つかった内容をもとに、正式なギャップレポートと構造化データ実装ガイドを作成しました
  • AI引用向けの新規コンテンツとして、GEO用語集記事とこのケーススタディ記事自体を新規に公開しました

まだ直せていないこと

  • 残り14記事の出典リンク追加(記事ごとに正しい引用元を個別に調査する必要があるため、まとめて機械的に処理せず、段階的に対応します)
  • 記事の定期更新を仕組み化すること(月次で古い記事を検出し、優先度の高いものから見直す運用を検討中です)
  • 一次情報・独自データの不足(私たちが実際に手がけた案件のデータが今はまだ少なく、これは短期間では解消できない構造的な課題です。実案件が増えるまで、正直に「未解消」のまま記録します)

このケーススタディ自体への自己批判

実は、この記事を含む新規コンテンツ2本を最初に公開した際、私たちは自分自身の診断結果(「AI引用の多い記事は平均約6,000字」という基準)を、その新規コンテンツ自体に適用し忘れていました。最初の公開時点で、この記事は約1,300字、用語集記事は約1,750字しかなく、自分たちで「重要です」と診断したばかりの基準を、自分たちの新しい成果物では満たしていないという矛盾がありました。

この矛盾は、私たち自身の内部チェックではなく、成果物を確認した側からの「新しく作った記事も、さっき診断で重要だと言っていた基準を満たしていないのでは」という指摘で発覚しました。診断ツールを作った側が、自分の作った基準を自分で見落とす、というのはやや皮肉な話ですが、正直に記録しておきます。この記事は、その指摘を受けて加筆・再公開した後のバージョンです。診断して終わりにせず、指摘された矛盾をその場で直す、というのもGEOサービスの一部だと考えています。

このケースから見えた、診断サービスそのものの改善点

今回の一連の作業を通じて、私たちの診断サービス自体にも改善の余地があると分かりました。第一に、診断ツールの簡易スコア表示(できている件数のみ)は、実務で使うには粗すぎます。「一部できている」の重み付けを含めた正式スコアを、診断ツール自体にも表示するよう改修する必要があります。第二に、「複数コンテンツを執筆する」という納品物について、執筆時に文字数・深さの基準を機械的にチェックする工程が、これまでのワークフローに存在していませんでした。今回のような見落としを次回以降起こさないためには、記事を書き終えた時点で文字数を確認する、という一手間を標準の作業手順に組み込む必要があります。

第三に、この件を通じて、診断対象と納品物の基準を同じ物差しで測る、という視点そのものが重要だと分かりました。クライアントのサイトを診断して基準を示す一方で、その診断結果として自分たちが新しく作るコンテンツが同じ基準を満たしていなければ、説得力を欠きます。これは今後、他のお客様向けにこのサービスを提供する際にも、意識して徹底すべき点として記録しておきます。

まとめ

自社サイトへの自己適用で分かったのは、「何が良い状態か」を知っていることと、「実際にその状態になっている」ことは別だという、当たり前だけれど見落としやすい事実でした。診断だけをして終わらせず、実際に手を動かして直し、直した結果に矛盾があればそれも正直に記録する。この一連の流れ自体が、Ballastが提供するGEO支援サービスの実物大の見本になっています。Ballastはこの後も、自社サイトへの自己診断・自己改善を、単発のイベントではなく継続的な取り組みとして続けていきます。

自社サイトが今どのくらいAI検索に対応できているか、同じ診断を無料でお試しいただけます。

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この記事を読んで感じたこと・「うちの場合はどうなんだろう」と思った点があれば、ぜひお聞かせください。無料相談・お問い合わせフォームより、発注を前提としないご感想だけでも歓迎です。私たち自身への診断結果に対する厳しいご指摘も、正直に受け止めます。

【AI利用に関する開示】本記事は生成AI(Claude)を活用して調査・執筆し、人間が内容を確認した上で公開しています。

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